溶ける埃

昨日は睡眠で時間を溶かした。このまま自分も溶けるんじゃないかと思ったけどどうにか起きた。自分が溶けるイメージをよくする。布団が密着している部分から氷みたいに、でも肉体は氷のようにきれいじゃないからだくだくと溶ける、ベッドも床も土も通り抜けて沈む。どこに行くんだろうか。風呂上がりに鼻血が出る。アガった。

寝すぎると悪いことをしているみたいに思ってしまうから今日は昼過ぎに起きた。何も悪くないのはわかっている。昼、蕎麦を茹でる。たまった洗濯物を干す。久しぶりに掃除機をかける。ここまででもう満点。

アイドルのインスタライブを見ながらポップコーンを作る。LAに行ってしまった宮近くんは髪を切っていた。にこにこしていて何より。ポップコーンの弾けきらなかった種が残る。少しだけ白い部分がはみ出ていて、奥歯で噛み潰しながら自分はこっち側だよなと思った。すぐに線引きをして無意味な感傷を持ち込む癖があって怖い。

死ぬ気なんてないけど死ぬ気も失せるな。目に見える悲しいことをなかったことにできるほど鈍感にはなりたくない。悲しいことに慣れて鈍感になるのも嫌だ。環境適応能力に抗いたい。何かを作ると自分の業がすべて出てしまって、隠しても隠そうとしていることが漏れてしまうから、人間のそーゆーところがたまらなくかわいくて愛しいけど、自分のそーゆーところが本当に恥ずかしい。クソでも最新の自分が最高だと思うよ。恥ずかしい誇りだ。

f:id:mko125:20220523005003j:image